2009 Fiscal Year Annual Research Report
荷電交換再結合分光装置の高速・高精度化と粘性の高いプラズマでの径電場微細構造
Project/Area Number |
20686061
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小林 進二 Kyoto University, エネルギー理工学研究所, 助教 (70346055)
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Keywords | プラズマ・核融合 / 荷電交換再結合分光 / エッシェル型レンズ分光器 / プラズマ回転 |
Research Abstract |
本研究の最終目標は、粘性係数の高い(流体としての回転速度の低い)プラズマで精度良くイオン温度・径方向電場を評価するための、高い波長・時間・空間分解能を有する荷電交換再結合分光(CXRS)装置を開発することである。今年度の成果は以下の通りであり、国際会議にて報告し論文として受理されている。 1) 複雑な3次元形状を持つ立体磁気軸配位においても空間分解能の良い視線を調べるため、モンテカルロ法を用いたNBIの軌跡追跡計算の結果を基にCXRS発光強度分布をシミュレーションした。その結果、実機(ヘリオトロンJ装置)の既設ポートを用いて空間位置r/a=0.1 '.8の範囲で空間分解能の良い視線(Δr/a=±0.05)を考案した。この視線を基に、対物光学系の設計・製作を行った。 2) 実機において初期計測を開始し、イオン温度・回転速度計測を試みた。炭素イオンで計測を行ったところr/a=0.4の位置においてイオン温度0.2keV、回転速度1e4m/sを得たが、時間分解能は10msが最大であった。原因として炭素イオン光量が十分でないことが挙げられる。次年度時間分解能の向上のため、4倍大きい光ファイバー径をもつバンドルファイバーを使用すれば、当初計画した時間分解能2msが達成される見込みを得た。 3) プラズマ全領域(r/a=0~1)の観測視線を得るため、さらなる最適な視線を探求した。プラズマ中心部から周辺部まで観測でき、中心部の空間分解能Δr/a=±0.05を実現可能であることがわかったが、実機の真空容壁には、最適化された視線を実現できる観測ポートが設置されていないため、そのポート位置、形状を設計した。
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Research Products
(4 results)