2008 Fiscal Year Annual Research Report
多チャンネル重イオンビームプローブの開発による電位構造形成過程の研究
Project/Area Number |
20686062
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
井戸 毅 National Institute for Fusion Science, 大型ヘリカル研究部, 准教授 (50332185)
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Keywords | 重イオンビームプローブ / HIBP / 高エネルギー粒子検出器 / ポテンシャル計測 / プラズマ計測 |
Research Abstract |
電場及びその揺動は磁場閉じ込めプラズマの閉じ込め性能に大きな影響を及ぼすため、その振る舞いを理解することは将来の核融合プラズマの性能予測を行う上で極めて重要である。現在整備を進めている重イオンビームプローブ(HIBP)を多チャンネル化することにより、それらを直接的に測定することが可能になることが期待できる。 今年度は、最初に検出器の多チャンネル化のための最適化計算を行った。その結果及び現在のビームラインの状況を勘案して、1cm刻みの検出器列を3列並べる設計案を採用した。これにより、当面のターゲットと考えている電子内部輸送障壁形成時の径方向電場分布及び帯状流の径方向の構造の直接計測が可能となると考えられる。また、磁場揺動の計測ができる可能性があり、かつビーム軌道調整の精度向上による計測精度の向上が期待できるので、トロイダル方向にも4チャンネル化して設計を行った。新しく製作した検出器の単体試験は来年度前半に行う予定である。 本年度、大型ヘリカル装置(LHD)用HIBP実機に予備的に設置されている縦方向(つまり径方向)3チャンネルの検出器で行った実験では、2チャンネルで等しい電位分布形状を得ることができた。これにより多チャンネル計測が原理的に可能であることが確認できた。残りめチャンネルの不具合の原因は、ビーム軌道の調整が不十分であったため、ビームの一部が欠損したことと考えられる。多チャンネル計測においては検出器だけでなく、ビーム軌道の調整精度もより向上させることが必要であることが分かった。
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Research Products
(6 results)