2008 Fiscal Year Annual Research Report
転写振動を支えるエピジェネティックな管理法則の同定と生体リズム調整剤の開発
Project/Area Number |
20689002
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
土居 雅夫 Kyoto University, 薬学研究科, 講師 (20432578)
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Keywords | 遺伝子 / 発現制御 / プロテオーム / 神経科学 / 薬理学 |
Research Abstract |
研究計画調書の内容に従って研究を遂行した。すなわち、転写振動を支えるエピジェネティックな時刻管理機構の解体に向け、時計蛋白質PER2を含む転写調節複合体を精製した。細胞中に極微量しか存在しない当該複合体を調達するため、細胞培養設備(クリーンベンチと卓上多本架遠心機)を拡充し、一度に大量の細胞から目的の複合体を精製することに成功した。さらに、脳内の中枢時計である視交叉上核(SCN)のリズム機能を検定すべく、脳スライス培養下における遺伝子導入系を確立した。ウイルス感染の最適条件を求めた結果、アデノ随伴ウイルスの使用により、SCNに存在するおよそ90%の時計細胞に対して効率よく遺伝子を導入することが可能となった。また、SCNに局在するGPCR群をスクリーニングした結果、機能不明のGPCRを新たに見出した。中枢時計を標的とした生体リズム調整剤の開発にむけ、研究の土台となる重要な成果を上げることができたと考えられる。
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