2010 Fiscal Year Annual Research Report
17型コラーゲンの分子イメージングによる水疱性類天疱瘡の病態メカニズムの解明
Project/Area Number |
20689021
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
西江 渉 北海道大学, 病院, 講師 (20443955)
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Keywords | 生体分子 / 細胞・組織 / タンパク質 / 酵素 / 応用動物 |
Research Abstract |
本研究は、水疱性類天疱瘡(bullous pemphigoid ; BP)の自己抗原であるXVII型コラーゲン(COL17)を分子イメージングする事により、BPの病態解明を行うものである。平成22年度は、COL17の細胞内領域をEGFPにより標識し、EGFP-COL17コンストラクトが表皮角化細胞において効率的に発現することを確認した。実際にレトロウイルスを用い、COL17発現(-)患者由来表皮細胞へ、EGFP-COL17コンストラクト遺伝子の安定導入細胞株作成に成功した。平成23年度は、コンフォーカル顕微鏡下でBP患者IgGを培地へ添加した際のCOL17の細胞内領域の動態についてタイムラプス観察を行い、BPの発症メカニズム解明を行う。同時に、EGFP-COL17コンストラクトを発現するトランスジェニックマウス作成も継続する。そのほか平成22年度では、平成20~21年度研究で作成した"COL17細胞外領域特異的抗体"を用い、COL17の切断後に出現する抗原エピトープがBP発症に関与することを明らかにした(Nishie W, et al.J Immunol 185 : 4938-4947, 2010)。現在、COL17細胞外領域特異的抗体を更に発展・応用し、COL17と細胞外マトリクスタンパクであるラミニン332やCOL4との相互作用機序解明を進めている。平成23年度では、これらの研究成果を統合させ、表皮細胞で発現するCOL17の動態解明を、EGFP標識COL17とCOL17細胞外領域特異的抗体の両者を用い、総合的な解析をすすめていく。
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