2008 Fiscal Year Annual Research Report
アルツハイマー病におけるβアミロイドおよびタウの分子イメージングプローブの開発
Project/Area Number |
20689023
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小野 正博 Kyoto University, 薬学研究科, 准教授 (80336180)
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Keywords | アルツハイマー病 / βアミロイド / タウ / 分子イメージング / PET / SPECT / 診断 |
Research Abstract |
本研究では、申請者らが独自に開発した、フラボノイド化合物などを基本骨格に利用して、さらに高性能なAβイメージングプローブの開発を推進するとともに、Aβ結合性および非結合性プローブの中から、タウイメージングに応用可能なプローブの探索研究を行い、研究期間内にAβとタウ、それぞれに特異性の高い分子イメージングプローブの開発を目標とする。申請者は、アミロイドイメージングプローブとして機能するCR、ThTとは別の分子骨格の探索研究を独自に行ってきた。その中で、フラボノイド化合物の基本骨格をアミロイドイメージングプローブとして応用することを考案した。種々の置換基と放射性ヨウ素を導入したフラボン、カルコン、オーロン誘導体を開発し、Aβを用いたインビトロ結合実験、正常マウス体内放射能分布実験による脳移行性とクリアランスについての検討を行った。その結果、インビトロ結合実験において、これら誘導体はAβに高い結合親和性を有すること。正常マウス脳への高い移行性を示すことが明らかとなった。さらに投与早期に脳へ移行した後、Aβの存在しない正常マウス脳から速やかな消失が観察され、既報のプローブ化合物に比べ、アミロイドイメージングプローブとして優れた性質を示すことを見出した。まず、これらフラボノイド化合物のアミロイドイメージングプローブとしての最適化の検討を行い、いくつかの高性能プローブの開発に成功した。さらに、本フラボノイド化合物のタウイメージングプローブとしての有用性を検討するため、タウを用いるインビトロ、インビボ評価系の確立を行った。今後この評価系を用いたタウイメージングプローブの開発を推進していく予定である。
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Research Products
(3 results)