2009 Fiscal Year Annual Research Report
GABA(A)受容体を介した気管支痙攣抑制機構の解明
Project/Area Number |
20689036
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
水田 健太郎 Tohoku University, 大学院・歯学研究科, 助教 (40455796)
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Keywords | 気管支痙攣 / GABA(A)受容体 / Ca^<2+> |
Research Abstract |
本年度も気管平滑筋細胞でのCa^<2+>シグナリング機構におけるGABA_A受容体の役割を中心に研究を行った。 1.気管平滑筋収縮時の[Ca^<2+>]_i上昇のうちtransient phaseはGABA及びGABA_A受容体作動薬により用量依存性に抑制される。この抑制反応は(1)細胞外Ca^<2+>濃度をfreeにした場合、(2)電位依存性Ca^<2+>チャネル遮断薬(verapamil)で前処置をいった場合には見られなくなることを昨年報告したが、これに加え、細胞内Ca^<2+>ストアである筋小胞体のCa^<2+>を枯渇させた場合には、muscimolによるtransient phase抑制反応はその影響を受けなかった。すなわちこの抑制機構は細胞内Ca^<2+>ストアには作用を与えずに、細胞外Ca^<2+>の流入機構のみを抑制する結果生じるものであることが示唆された。 2.パッチクランプ法及び膜電位蛍光試薬(DiBAC)を用いた研究により、GABAの投与は気管平滑筋細胞膜の過分極をもたらすことが明らかとなった。 以上の結果は気管平滑筋上のGABA_A受容体は、細胞膜を過分極させることで、電位依存性Ca^<2+>チャネルの開放を抑制する結果、細胞外からのCa^<2+>流入を抑制させ気管平滑筋収縮を抑制することが示唆された。
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Research Products
(12 results)