2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20700012
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
勝股 審也 Kyoto University, 数理解析研究所, 助教 (30378963)
|
Keywords | 属性文法 / 圏論 / プログラム変換 |
Research Abstract |
平成20年度の研究目標は、本研究の一番の要となる属性文法の圏論的定式化を行なうことにある。我々はJoyal, Street, Verityらの与えたInt構成を、双方向の情報流がある計算の世界(=圏)を構成する手法として用い、属性文法をInt構成によって得られた圏の上の多ソート代数として定式化した。 次に、上で得た圏論的定式化と、過去に考察された属性文法 : A) ChiricaとMartinのK-system、B) CourcelleとDeransartのrelational attribute grammar、そしてC) 古典的な属性文法で情報の循環性を調べるツールである局所依存グラフとを比較した結果A-Cが圏論的定式化のインスタンスである事が分かり、その妥当性の裏づけを得た。 また、2008年に当研究所の長谷川が示した、トレース付きモノイダル閉圏はコンパクト閉圏のcoreflective subcategoryとなるという結果を用いると、全ての属性文法は高階のデータを用いて単方向の計算に帰着できるというChiricaとMartinらの主張を、圏論的に説明できる事を示した。 以上の成果は理論計算機科学において伝統ある国際会議であるInternational Colloquium on Automata, Languages and Programming 2008において発表した。
|
Research Products
(2 results)