2008 Fiscal Year Annual Research Report
ネットワークの動的再構成能力が並列計算モデルへ与える影響についての研究
Project/Area Number |
20700014
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
松前 進 Saga University, 理工学部, 准教授 (60324828)
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Keywords | 並列アルゴリズム / プロセッサアレイ / メッシュ結合型並列計算機 / 可能バス |
Research Abstract |
本年は、再構成メッシュのうち基本ネットワークトポロジが行・列方向のみに制限された3つのサブモテルMSB(mesh with separable buses), MMPB(mesh with multiplepartitioned buses), MPB(mesh with partitioned buses)をベースに相互模倣アルゴリズムを研究した。これらのモデルに関しては、MSBの任意の1動作をMPBやMMPBを用いて対数多項式時間で模倣するアルゴリズムを提案済みであり、理論面では一定の成果を既に得ているが、最適性は未だ保証されていないため、効率のさらなる改善を検討する。 本年の研究では、これまでに得られた知見の一般化を行った。具体的には、MSBの任意の1ステップをMPBやMMPBを用いて対数多項式で模倣するアルゴリズムについて、従来課していた仮定を用いずとも同様の結果が得られることを示した。ただし、従来の仮定を用いない場合は、余分にO(logn)のオーバーヘッドがかかる。この結果により、特殊な仮定を用いることなく、MSBについては動的再構成能力の有無による計算能力のギャップは対数多項式で押さえられることが分かった。なお、対数多項式で押さえられることは分かったが、本結果についての最適性は未だ示されていないため、改良の余地が残っている。
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