2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20700023
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
鵜川 始陽 The University of Electro-Communications, 電気通信学部, 助教 (50423017)
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Keywords | ディペンダブル・コンピューティング / システムソフトウェア / ガベージコレクション / Java |
Research Abstract |
「組込みシステムのための実時間メモリ管理」について, 平成20度は以下の研究を行った. 1. メモリフラグメンテーションを解消するための実時間コンパクションの研究 実時間コンパクションのアルゴリズムとして検討していた, 複製に基づく実時間コンパクションのJava処理系への実装を改良した. これまでの実装を修正し, コンパクション対象領域を選ぶアルゴリズムを変更しやすいように整理した. 2. 複製に基づく実時間コンパクションと相性のよいヒープ構造の研究 実際に複製に基づく実時間コンパクションを実装して, コンパクション中に大きなオブジェクトを移動させようとするとメモリ不足に陥ることがあることが分かった. これを解決するために, 問題の起きにくいヒープの構造を検討した. その結果, ヒープを固定長のブロックに分割して管理し, 移動先ブロックを予約する方法が有力であると分かった. また, この過程でヒープをブロック構造にし, 一部をコピー方式でごみ集めする方法でRuby処理系のごみ集めを改良できることも分かった. 3. 商用組込み言語処理系での実験 携帯電話組込み向けのJava処理系での実験の準備として, イーフロー社の組込みJava処理系およびイーフロー社独自言語の処理系を検討した. このうちJava処理系には, 実時間ごみ集めを実装した. これを用いて携帯電話上で実時間ごみ集めの実証実験を行った. 実時間ごみ集めを採用した処理系ではゲーム等のアプリケーションが, アプリケーション作成時にごみ集めのタイミングを気にしなくてもスムーズに実行できることが確認できた.
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Research Products
(3 results)