2009 Fiscal Year Annual Research Report
スパムフィルタを応用したソフトウェア不具合の検出手法の開発
Project/Area Number |
20700025
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
水野 修 Kyoto Institute of Technology, 工芸科学研究科, 准教授 (60314407)
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Keywords | ソフトウェア工学 / 不具合検出 / スパムフィルタ |
Research Abstract |
本研究ではソフトウェア中に含まれる不具合を検出するための新しい手法として,スパムフィルタを用いた手法を提案し,その実用性を確認する研究を行っている.具体的には,ソフトウェアのソースコードをテキスト文書と見なし,電子メールのフィルタリングに用いられる汎用テキストフィルタによる不具合のあるソースコードの学習を行った後,未知のソフトウェアに対して不具合が混入している可能性を確率として出力する. 本年度は,提案手法の実用的な価値を高めるために実ソフトウェア開発で利用できる環境の整備を行った.具体的には,現在ソフトウェア開発で広く用いられている統合開発環境へのプラグインの試作版の開発や,分散版管理システムへのシームレスな統合方法の試作を行った.この過程で,ユーザがソースコードの作成,更新をするタイミングでそのコードが不具合を含む確率を辞書に基づき計算し,表示するための「不具合確率計算器」の実装,および,不具合報告システム(Bugzillaなど)に報告された不具合の情報に基づき,ソフトウェアリポジトリ内のソースコードを検索し,不具合の場所を特定するための「不具合箇所特定器」,不具合箇所特定器が特定した不具合内容を辞書に学習する「不具合学習器」などを開発した. また,それらツールの開発を進める過程において,ツールが出力する確率だけでなく従来手法での判定結果と組み合わせることにより,より高い不具合予測精度が得られるのではないかとの予想が得られた.そのため,従来法との組み合わせを行うために,提案手法の結果を1メトリクスとして扱う枠組みを提案し,その成果を論文にまとめ発表した.
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Research Products
(4 results)