2008 Fiscal Year Annual Research Report
仮想計算機の遠隔ライブマイグレーションに関する研究
Project/Area Number |
20700038
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
広渕 崇宏 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, 情報技術研究部門, 産総研特別研究員 (20462864)
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Keywords | 仮想化 / 仮想計算機 / マイグレーション / ストレージ / 仮想ディスク / WAN / 仮想マシンモニタ / ネットワークストレージ |
Research Abstract |
本研究では、高い有用性に反して未だ実用化困難とされる遠隔拠点にわたる仮想計算機の動的移動を、アクセスパターンやネットワーク状態に応じた物理資源のアクセス最適化・再配置により透過的かつ効率的に実現することを目指している。この技術を確立できれば、計算機センタやデータセンタの運用柔軟性を飛躍的に高めることができる。また拠点間をまたがった負荷バランスや省電力化が可能になるほか施設メンテナンスも容易になる. しかし, それらの実現はLAN環境を前提とした現状のライブマイグレーション技術では困難である。 初年度である本年においては、遠隔拠点にわたる仮想計算機移動の実用化を阻む最も大きな要因はストレージアクセスの継続性にあると分析し、その解決をはかるべく仮想計算機ストレージの透過的な再配置機構を提案した。提案機構はブロックレベルのストレージI/Oプロトコルに対するターゲットサーバとして振る舞い, ライブマイグレーションの際には仮想計算機の動作に支障を与えることなく透過的に仮想ディスクの拠点間再配置を完了する。プロトタイプ実装を用いて評価実験を行うことで、提案手法のI/O特性を明らかにしWAN環境における有効性を確認した。次年度においては、更なる性能検証を進めデータ転送アルゴリズムの改良を加える予定である。
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