2008 Fiscal Year Annual Research Report
動的再構成技術に基づく4次元FPGAアーキテクチャの研究
Project/Area Number |
20700043
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
宮本 直人 Tohoku University, 未来科学技術共同研究センター, 助教 (60400462)
|
Keywords | 電子デバイス・機器 / システムオンチップ / 計算機システム / 設計自動化 / FPGA / 3次元積層 / 動的再構成 |
Research Abstract |
日本の半導体産業の中心であるSOCは短期間設計、高性能、低消費電力、低コスト化が重要であるが、これらの要求を満たすには、FPGAをSOCに組込むことが必須である。本研究の目的は、動的再構成技術に基づき、4次元FPGA (空間 (X, Y, Z) +時間 (T) ) の最適アーキテクチャと配置配線アルゴリズムを追及し、3次元積層SoCに適合するエンベデッドFPGAを創出することである。 1. バーチャル配線の開発 マルチコンテクストFPGA上の異なるコンテクストに配置された回路間を結ぶ配線のことをバーチャル配線と呼ぶ。バーチャル配線の通信を実現するシフトレジスタ型TCM(Temporal Communication Module) を開発し、バーチャル信号の読出書込レイテンシを1桁低減することが可能となった。 2. バーチャル配線アルゴリズムの開発 バーチャル配線と実配線を融合した時空間配線ネットワーク上に回路を配置配線するアルゴリズムを開発した。クリティカルパス優先FDS (Force-Directed Scheduling) アルゴリズムを用いて回路を複数のコンテクストに分割後、コンテクスト毎に空間分割アルゴリズム (KL-FM法) を適用してPE (Processing EIement) アレイ上に配置する。配線アルゴリズムは、NN (Nearest Neighbor) に対応するFDSベースのアルゴリズムを開発した。 3. バーチャル配線の評価と3次元積層FPGAへの応用 90nm 6層配線プロセスを用いて動的再構成FPGAを設計・試作し、LSIテスタで評価した結果、マルチコンテクスト実行においてもスループットは低下しないことを明らかにした。ISCASベンチマーキングの結果、回路を4次元FPFAに均等に配置した場合、実配線チャネル数は従来の2次元FPGAよりも最大1/4まで低減できることがわかり、本研究の有効性を確認した。
|