2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20700048
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
宮本 龍介 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教 (10452525)
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Keywords | 画像認識 / 組込みシステム / 車載 / 歩行者認識 / 歩行者検出 / 歩行者追跡 |
Research Abstract |
本研究では、車載用途における高精度な歩行者認識の実現を目指し、移動する視点からの高精度な歩行者認識手法の実現およびその組込みシステムにおける実時間処理の両立を目指した研究を行った。平成22年度においては、平成20および21年度において研究を行ったCoHOGに基づく歩行者検出とパーティクルフィルタに基づく追跡手法を統合する手法の検討を行った。従来から提案されている検出と追跡を統合する手法では、物体が検出されたか否かという情報のみを追跡処理において利用しているため、検出性能が劣化した場合に追跡性能も著しく劣化するという問題があった。そこで、我々は、検出結果から得られる物体の確からしさの値を追跡処理において利用することを考えた。具体的には、検出結果から得られる物体の尤度を、パーティクルフィルタを用いた追跡におけるプロポーザル分布とすることとした。ここで、実時間処理の実現を考えた場合、一般に、スライディングウィンドウによって行われる検出は全ての座標に対して実行されるのではなく、間引きが行われ、得られる検出結果は密な値ではなく、疎な値となる。このままではプロポーザル分布として利用することは困難であるので、提案手法においては、適切な関数で畳みこむことにより、プロポーザル分布の生成を行っている。提案手法の有効性を示すために、実際にカメラによって撮影した動画像を利用した実験を行い、適切に検出と追跡を統合可能なことを示した。これに加えて、実時間処理を目指した、CoHOGに基づく検出処理のGPUを利用した並列実装、マルコフ連鎖モンテカルロを用いた効率的な検出手法の検討を行った。また、移動視点からの追跡精度の向上を目指し、カメラの連動モデルを導入した追跡手法の提案も行った。
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Research Products
(11 results)