2010 Fiscal Year Annual Research Report
安全性と製造検査容易性の両立したLSI設計方法の研究法の研究
Project/Area Number |
20700050
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
吉村 正義 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助教 (90452820)
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Keywords | ディペンダブルコンピューティング / 暗号・認証等 / テスト容易化設計 / システム / 安全 |
Research Abstract |
今年度は4つの研究目標に対して、それぞれ以下のような研究を行った。 (1)秘密情報の安全性の定量化と安全性を阻害する要因の明確化 昨年度提案した秘密情報が搭載されるLSIにおける安全性の定量的な尺度を用いて、安全性を阻害する要因を定量的に評価した。具体的には、秘密情報が搭載されるLSIにおいて、安全性を担保する回路のアーキテクチャを抽出し、まずアーキテクチャのどの構成要素が秘密情報の秘匿に貢献しているかの解析および評価を行った。具体的には共通鍵方式の標準的な暗号回路であるRSAを例にとって解析と評価を行った。 (2)製造検査容易性を推定および計測技術の確立 (3)検査系列自動生成技術開発 秘密情報を保持するために、(1)で検討したアーキテクチャの当該部分をノンスキャン設計とパーシャルスキャン設計したそれぞれ回路に対しての製造検査容易性に対する評価を行った。具体的には、まず製造検査用の系列を作成する際の制約条件の抽出を行った。暗号回路に入力される制御系列をすべて列挙し、列挙された系列一つ一つを製造検査用の制約とした。個々の制約ごとに製造検査用の系列を作成した。次に製造検査容易性の評価尺度の一つである故障検出率を求めた。具体的には生成した製造検査用のパタンを入力して、順序回路故障シミュレータを用いて、故障検出率を求め、必要な故障検出率を満たしていることが解った。 (4)安全性と製造検査容易性を確保するLSIの設計フロー (1)(2)(3)の手順によって,安全性と製造検査容易性を両立させるLSIの設計フローとして確立することができた。
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