2008 Fiscal Year Annual Research Report
セキュアなセンサネットワークを実現するセンサノードの相互監視システムの設計
Project/Area Number |
20700055
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Research Institution | Tohoku Institute of Technology |
Principal Investigator |
角田 裕 Tohoku Institute of Technology, 工学部, 講師 (30400302)
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Keywords | センサネットワーク / セキュリティ管理 / 不正アクセス / 相互監視 |
Research Abstract |
無線通信および小型デバイス技術の進展によって、超小型のIDタグ(RFID)や、様々なセンサを備えた小型センサノードからの無線通信を介した情報の取得が可能となり、これらからの情報収集技術が我々の生活の安全・安心面を支える重要な基盤となりつつある。柔軟な観測・監視網の展開は、センサノード同士が相互接続し、センサノード間でパケットを繰り返し中継するアドホック通信によって、観測データをデータ収集ノードにまで送信することで可能となる。このとき、データを中継するノードが攻撃者によって乗っ取られたり、不正な動作をするよう設定されたノードに置き換えられたりした場合、データの収集に致命的な障害を被る。本研究は、このようなアドホック通信を行う無線センサネットワークの有用性と対をなすセキュリティ面での脆弱性の克服を目指す。無数の小型センサノードを無線により相互接続した「無線センサネットワーク」におけるセキュリティ向上を目指し、データの改ざんや破棄などの異常な挙動を示すノード(異常ノード)を検知するためのセンサノード相互監視システムを設計することを目的とする。 今年度は、当初の予定に基づき研究で使用する実験環境とシミュレーションプログラムの基本部分を集中的にリソースを投入し構築することとし、市販のセンサネットワーク構築キットを用い、数台台のセンサノードと1台の情報収集ノード(シンク)からなる小規模のセンサネットワークを構築した。また、センサネットワークにおいて問題となるサービス拒否攻撃の克服について研究を行い、反射型DoS攻撃およびPulsing DoS攻撃という新たな攻撃に関する検出手法を提案し、その有効性をシミュレーションと実験から明らかにした。
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