2008 Fiscal Year Annual Research Report
異種デバイス間連携のためのソフトウェア自動分散化手法
Project/Area Number |
20700058
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
岩崎 陽平 Nagoya University, 大学院・工学研究科, 研究員 (20447832)
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Keywords | ユビキタスコンピューティング / 分散協調ソフトウェア / センサノード / プログラミング / TinyOS / nesC / ソフトウェアの自動分散化 |
Research Abstract |
単一のプログラムとして記述された集中制御型ソフトウェアを, 自動的に分割し, 複数の端末で動作する分散協調型ソフトウェアに変換する, 自動分散化手法を確立した. 本手法は特に, リソースが制限された低レベルデバイスを対象としている. 本手法では, 入力された機能配置情報を元に, 入力プログラムの各命令文(ステートメント)を実行に適した端末に分配し, 端末間のメッセージ通信処理を生成することにより行う. この際に, プログラムの処理やデータの流れを解析することにより送信すべきメッセージの内容を抽出する. この自動分散化手法を, センサ端末(センサ, 無線通信機能, マイコン等を内蔵した小型端末)向けのプログラミング言語であるnesC言語に対して実装した. 現在, 以上の成果を論文としてまとめている. また, nesCとは別のプラットフォームとして, Java言語で開発したソフトウェアが動作するセンサ端末であるSentillaノードの調査も行った. 実際にSentillaノードで動作するいくつかのソフトウェアを, Java言語を用いて開発し動作させた. その結果, nesCを使う場合と比較して, Javaを用いるSentillaノードは実行時により多くのリソース(CPUパワーやメモリ容量など)を必要とするが, Javaは既に多くの開発者に普及しており開発環境も洗練されているため, アプリケーションソフトウェアの開発がより容易になることが分かった. 今後の課題として, 提案した自動分散化手法をこのような様々なプラットフォームへと適用することも有益である. また, これらの様々なプラットフォーム間の差異を吸収し, ソフトウェアの開発をより容易にする手段も検討したい.
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Research Products
(2 results)