2009 Fiscal Year Annual Research Report
送信電力と伝送レートを適用制御するメッシュネットワーク用経路制御プロトコルの開発
Project/Area Number |
20700059
|
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
内藤 克浩 Mie University, 大学院・工学研究科, 助教 (80378314)
|
Keywords | マルチホップネットワーク / 適応レート制御 / 送信電力制御 / 経路制御プロトコル / 干渉 / MAC |
Research Abstract |
マルチホップ通信技術を採用したネットワークにおいて、伝送レートと送信電力を適応的に変化させた場合については十分な検討がなされていない。そこで、本年度は送信電力を経路制御と合わせて変更した場合の効果と、無線伝搬路状態に応じて伝送レート制御手法を経路制御と組み合わせた場合の特性改善度について検討を行った。また、現実の無線通信環境の特性を検証するために、2.4GHz帯を利用する無線機器を用いたマルチホップ通信の実証実験を行った。 送信電力と伝送レートを制御する提案方式では、既存のマルチホップ通信用経路制御プロトコルであるAODV (Ad-hoc On-demand Distance Vector)とOLSR(Optimized Link State Routing)を拡張することにより、近隣端末の通信又は近隣端末の位置に応じた送信電力と伝送レートを採用する方式の提案を行った。結果より、送信電力と伝送レートによる特性改善を引き出すためには、送信電力を引き下げやすぐ、高い伝送レートを採用可能な経路制御も同時に行うことが重要であることを示した。 次に、実証実験の結果から、室内の無線通信環境での通信品質は距離以上に機器の設置環境に大きく依存しており、信頼性の高い通信を提供するためには、エンド間の再送制御だけではなく、必要に応じてリンク間の再送制御を行わなければ、無線資源の大きなに浪費につながることを明らかにした。 これらの研究成果は国内学会,国際会議,論文誌で一部発表者済みであるとともに、一部は2010年4月に開催される予定の国際会議及び論文誌への採録が決定している。
|
Research Products
(6 results)