2009 Fiscal Year Annual Research Report
大規模複合無線環境おけるシームレスハンドオーバ管理手法に関する研究
Project/Area Number |
20700064
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
樫原 茂 Nara Institute of Science and Technology, 情報科学研究科, 助教 (60380739)
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Keywords | ハンドオーバ / ハンドオーバトリガー / 無線LAN / WiMAX / フレーム再送 / キュー長 / RTT |
Research Abstract |
本研究では、様々な無線アクセスネットワークが使用可能な複合無線環境を対象とし、実環境を想定した大規模な異なる無線アクセスネットワーク間のシームレスハンドオーバに関する研究を行った。平成21年度では、1) 実環境における提案方式の有効性の評価、2) WiMAXと無線LAN間のハンドオーバトリガーの調査・検討、3) 無線LAN/WiMAXによる大規模複合無線環境におけるハンドオーバ管理方式に対して研究を行った。まず、1) においては、異なるIPサブネットで構築された無線LAN環境を対象に提案したハンドオーバ管理手法が、実環境においても有効に使用可能であることを示すため、実機を用い評価を行った。その結果、これまでに提案したアクセスポイント選択手法及びハンドオーバ管理手法が無線LAN環境におけるシームレスハンドオーバを実現するために有効であることを明らかにした。また、2)、3) においては、WiMAXと無線LAN間のハンドオーバ時における通信品質の劣化を迅速かつ適切に判断するためのハンドオーバトリガーを調査し、そのトリガーを用いたハンドオーバ管理手法の提案を行った。本提案方式では、WiMAXのハンドオーバトリガーとして電波強度と端末側のキュー長を用い、無線LANのハンドオーバトリガーとしては端末とAP間のRTTとフレーム再送回数を用いた。またこれらの指標を用いたハンドオーバ管理手法を提案し、WiMAXと無線LANが混在する環境において、端末が自ら現在のネットワーク状態を的確に判断し、シームレスハンドオーバが可能であることをシミュレーションにより評価した。
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Research Products
(9 results)