2008 Fiscal Year Annual Research Report
スキーマに適用される編集操作列から推測されるXML変換アルゴリズムの開発
Project/Area Number |
20700077
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
鈴木 伸崇 University of Tsukuba, 大学院・図書館情報メディア研究科, 准教授 (60305779)
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Keywords | XML / スキーマ進化 |
Research Abstract |
スキーマとそれに関して妥当なXMLデータが蓄積・管理されている場合, スキーマの更新に応じてXMLデータを妥当なものに変換する必要がある. しかし, スキーマが更新された場合, そのスキーマの下にあるXMLデータの変換方法は一般には一意に定まらないにれを曖昧な変換と呼ぶ). 曖昧な変換は, ユーザの意図に沿わない要素の追加/削除を引き起こす恐れがあり, 望ましくないと考えられる. したがって, スキーマに対する更新操作列が与えられた場合に, XMLデータの変換が曖昧か否かを決定することは重要な問題である. 本研究では, スキーマの更新操作列がらXML変換を推測するアルゴリズムとその曖昧さについて考察し, 以下の結果を示した. 1. DTDとそれに適用される編集操作列から推測される多項式時間XML変換アルゴリズムを与えた. 2. 上記アルゴリズムが曖昧か否かを決定する問題がPSPACE困難であることを示した. 更に, 同アルゴリズムが曖昧とならないための, 多項式時間で判定可能な十分条件を与えた. 更に, 1. の変換アルゴリズムが曖昧であった場合, 複数の変換の中から最も適切なものを選ぶ必要がある. そこで, 以下の結果も示した. 3. DTDに適用される編集操作列とXMLデータに対して, 最適な(元のXMLデータの構造が最も保存される)変換を求める問題がNP困難であることを示した. 4. 編集操作列の長さが1であるとの仮定の下で, K最適変換(コストが小さいものから順にK個のXML変換)を求める擬多項式時間アルゴリズムを構成した.
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Research Products
(1 results)