2008 Fiscal Year Annual Research Report
テキストの可視化技術を用いた医療支援システムの構築
Project/Area Number |
20700082
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
吉川 大弘 Nagoya University, 大学院・工学研究科, 准教授 (20303753)
|
Keywords | 医療支援システム / テキストマイニング / 可視化 / 診断支援 / 病院検索 |
Research Abstract |
本研究では, 医療支援システムとして, ユーザが入力した症状を基に, インタラクティブに病気を推論し(症状・病名発想支援システム), ユーザの状況や病院の施設基準を考慮して, 適切な病院を呈示するシステム(病院呈示システム)の構築を目的としている. 症状から病名を推論する症状・病名発想支援システムには, 共起度情報をもとに, 文章データ中の語句同士の関係を階層的なキーワードグラフ構造で可視化するHKグラフを用いた. ユーザから入力された症状語句をベースとし, 対象となる文章データから抽出された症状語句との共起度情報に基づき, 入力された症状語句との関連性を階層的なグラフ構造で呈示する. このとき, ユーザにより入力された症状と関連する症状との関係性を呈示することで, システムへの入力時にはユーザが明示できなかった症状に対する"気づき"をうながす発想支援ツールの開発を行った. ユーザは, 新たに自覚された症状を含め, 呈示された症状の程度を重みの形で入力する. 医療に関するホームページおよび医学電子辞書から抽出された病名と, これら重みを考慮した症状との関連性を共起度により算出し, 得られた値の高い病名から順に呈示した. これにより推論された病名に対し, ランキングを考慮することでそれぞれの信頼度(その病気である可能性)を算出した. 平成20年度は主に, 症状・病名語句の自動抽出手法の開発を行った. 対象となる文章を医学辞書や医療に関するWebテキストとすることで, 抽出される語句は病名や症状に関するものが多くなる. しかしこのように対象文章を限定しても, その語句そのものは症状や病名とはあまり関係のないものも多く抽出されてしまう. 呈示された語句に占めるこれらの語句の割合が多くなるほど, 関連症状の発想支援には妨げとなるため, 対象文章から切り出された語句から症状や病名に関係するもののみを自動で抽出する手法について開発を行った.
|
Research Products
(13 results)