2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20700086
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
寺西 裕一 Osaka University, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (30403009)
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Keywords | 情報システム / モバイル / ナビゲーション / プロファイル / 情報推薦 |
Research Abstract |
ユビキタス環境における位置依存情報サービスとして, 移動履歴が類似したユーザ間で協調フィルタリングを行なうことで, ユーザにプロファイル情報などの登録を強いることなく, 効果的な行動ナビゲーションを行なうシステムの検討を行なった. まず, 滞在地および滞在時間によるユーザ間の類似度算出手法を検討し, 昨年青森で行なわれた実証実験のデータを用いて有効性を分析した. 分析の結果, 歴史的設備やお土産といった土地固有の属性に興味がある観光客間で, とくに滞在地の類似度が高くなる傾向があることが分かり, 観光分野における有用性が確認できた. また, 上記類似度算出を行なう際, ユーザの滞在地と見做すべき場所(スポット)を, ユーザの移動情報のみをもとに推定する手法を検討した. 一般に, ユーザは一つの滞在地では, 平常の移動時と比べ緩やかな移動と停止を繰り返す. そこで本研究では, それらの一連の移動履歴をひとまとめとし, スポットとして認識する手法を考案した. また, その際, 神社の境内等の広い施設での滞在の認識率を向上させるため, 複数ユーザによって抽出された複数のスポットを, それらの重心の距離に基づき集約する手法を考案した. 上記手法の有効性を確認するため, GPSを用いたユーザ位置検出・収集ツールを作成し, 実際に複数の被験者から移動情報を収集した上で評価を行なった. その結果, 既存研究と比較して十分な精度と再現率を得られることを確認した.
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Research Products
(2 results)