2009 Fiscal Year Annual Research Report
ラッシュ映像の編集による映像コンテンツ制作支援システムの構築
Project/Area Number |
20700087
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
新田 直子 Osaka University, 工学研究科, 講師 (00379132)
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Keywords | ラッシュ映像 / 映像編集 / コンテンツ制作 / パターン学習 / カメラワーク |
Research Abstract |
映像コンテンツ制作は一般に,既存の素材映像や音・トランジション効果などの要素メディアを選択し,組み合わせることにより実現される.ここで本研究では素材映像として,一般ユーザがデジタルビデオカメラなどで撮影した映像(以下,ラッシュ映像と呼ぶ)を対象とした映像コンテンツ制作支援システムの構築を目指す.本年度は,映画と映画予告映像を事例映像とした学習に基づき昨年度開発した3つの要素技術に対して以下の拡張を行った. 1) 選択された部分映像の主観評価 事例映像から学習した特徴量パターンに基づき,映画を構成するショットから選択された部分映像の適切さについて主観評価した結果,80%がランダムに選択した部分映像より評価が高く,53.9%については実際に専門家により選択された部分映像と同等またはそれ以上の評価を得た.また,ラッシュ映像から同様に選択された部分映像を繋ぎ合わせてシーンを制作した結果,5段階評価で3.6点と,先頭から機械的に選択した部分映像(2.8点)よりも高評価を得た. 2) 要素メディアの適切な構成配置の提示 一般ユーザによるコンテンツ制作における要素メディアの適切な構成配置を支援するため,事例映像のショット列の特性を表すシンボル列,及びラッシュ映像をカメラワークに基づき分割したセグメントを,各シンボルへの適合度と知覚品質に応じて提示する3次元フォトブック型インタフェースを構築した. 3) 特定フレーミング・カメラワークで撮影した映像の擬似生成 カメラのパンにより撮影されたラッシュ映像に対し,モザイキング技術などにより異なるフレーミングやカメラワークで撮影した映像を擬似生成し,背景画像生成における動オブジェクトの影響などについて検討した.
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