2008 Fiscal Year Annual Research Report
ピクトグラムと自然言語の対応に基づいた意味構造化に関する基礎研究
Project/Area Number |
20700097
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
伊藤 一成 Aoyama Gakuin University, 社会情報学部, 助教 (20406812)
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Keywords | コンテンツ・アーカイブ / ピクトグラム / XML / SVG |
Research Abstract |
本研究課題は, 自然言語とピクトグラムを有機的に関連付ける方法に関する基礎的研究を目的としている. 本年度は主に, システムの実装と平行して, 主に2点の研究を行った. 第一に, 基本的な図形ピクトグラムの結合, 分離処理に関する研究を行った. SVGデータの構造木の差分を基に解析し, 依存性のない汎化差分として抽出し, 付与したメタデータを基に汎化差分を合成することで, オブジェクトの再利用性を向上させる. SVGデータの合成実験を通して, その有効性を検証した. 編集前後のSVGデータとそのメタデータの差分から"赤い"や"ない"といった汎用的な関係性を抽出する方法とその再利用手法についても検討した. 画像処理などの複雑な前処理が不要であるため, 容易に利用できる手法であると考えられる. 第二に評価実験を行った.再合成処理の取り組みの中で, 類似する関連性のあるピクトグラムを連続的に提示することで, それらの差異部分から文脈, 対比, 帰結関係などの意味をより明確正確な形式で伝達できるという仮説を立てるに至った. そこで, 本論文では類似ピクトグラムの連続提示と単体提示の認識特性を実験により調査し, 反応時間や正誤率一致率, 意味明瞭度の結果に基づいてピクトグラム単体での認識向上について考察した. 多くのケースで類似ピクトグラムの連続提示から得られる様々な差異情報により, ピクトグラム単体での認識向上が十分見込めると結論付けた. いずれの研究に関しても論文誌掲載や国際会議発表の形式で成果公開を行った.
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Research Products
(5 results)