Research Abstract |
研究代表者は, H20年度において, (1)「利用者の検索意図に基づいた情報獲得方式」, (2)「Web閲覧行動に基づく利用者の情報嗜好の学習方式」, (3)「3D加速度センサーを検索インターフェースとして用いたデータベース検索方式」を実現するための方法論を提案し, 実際にプロトタイプシステムの設計・構築を行った. さらに, 国内・国際会議において, これらの研究成果に関する論文・学会発表を行った. (1) の情報獲得方式は, 刻々と変化する利用者の意図や関心に応じた情報獲得を行うための情報検索空間の構築を小さな計算コストで実現する点を特徴とする. また, (2) の学習方式は, Web情報の閲覧行動から, 利用者の情報嗜好に強い影響を及ぼす要素を抽出,および学習することにより, 情報検索精度の向上を実現する点を特徴とする.(1)と(2)に示される方式は, 本研究課題である「利用者の現在の状況に応じた状況適応的・即応的な情報配信を行うモバイル・データベース」の構築において, 状況適応的な検索機能, および, 即応的な情報配信機能を実現するための基本機能群として位置づけられる. また, (3) の方式では, 3D加速度センサーを検索用ユーザインターフェースとして用いることにより, 腕の動作等に基づいた直観的な情報検索を実現する. (3) の方式は, キーボードやマウス操作に依存せずに, 動作表現を用いた直感的な操作のみによる問い合わせ入力を可能とするものであり, 移動する利用者にとって, よりモバイル環境に適した検索インターフェースとして応用可能であると考えられる. H21年度においては, さらに利用者の位置・時間情報に基づく利用者状況認識機能を実現し, 上記の(1)から(3)の方式に示される基本機能群と連結・統合することにより, 実用レベルで稼働可能なモバイルデータベースを設計・構築し, また, その有効性評価を行っていく.
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