2008 Fiscal Year Annual Research Report
地域の持続可能な発展を目指したオープンソース指向の観光資源循環モデルの構築
Project/Area Number |
20700114
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Research Institution | Hokkaido Information University |
Principal Investigator |
斎藤 一 Hokkaido Information University, 情報メディア学部, 准教授 (40337077)
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Keywords | 観光情報 / Web / オープンソース / blog / コミュニティ / 観光資源の活用 / 自己組織化マップ / デジタルアーカイブ |
Research Abstract |
北海道江別市では、毎年約10万人が来場する「えべつやきもの市(以下、やきもの市)」を開催する等、「やきもののまち」としての政策を進めているが、江別市=「やきもの」の認知度は低い。本研究では、持続可能な地域の発展を目指し, オープンソースの考え方を生かした、観光資源の循環モデルを構築することで、この課題の解決を試みる。本年度は、やきものの作り手と使い手の現状を把握するため、やきもの市において、出店者と来場者にアンケートを行った。調査は、記述式と携帯端末で回答する2つの方法で行い、150店舗及び来場者100名からの回答を得た。その結果、半数以上の来場者がリピーターであり、来場者の9割以上がロコミや地域情報紙等、Web以外から開催情報を得ている。また、出店者の7割がWebサイトを所有していないこと等がわかった。つまり、少なくともやきもの市においては、ITがまだ十分に活用されていない。一方、村ぶろに代表されるように、blogを活用した地域コミュニティが改めて注目されている。これは、ロコミの情報をblogの啓蒙により取り込み、様々なサービスを連動させたことによる成功である。これはITが活用できていないやきものにも十分に適応できると考えられ、これを参考に以下を目的としたサイトを構築している。 1. やきものについて興味があると考えられる若年層を中心としたユーザーの取り込み。 2. 陶芸作家、やきものについて熟知している高年齢層のユーザーが情報発信者になるような支援。 3. 市民が主体者となる、やきもののデータベース構築に向けた、良質で新鮮なデータの収集方法の確立。 サイトはRuby on Railsで開発し、オープンソースとして公開予定である。また、同時に進めている、三次元デジタイザを用いたやきもののデジタルアーカイブ化の試みとあわせ、次年度は、本年度の成果をもとに、自己組織化マップ等、データの引き出し方、表現の方法について、さらに研究・開発を進める。
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Research Products
(4 results)