2009 Fiscal Year Annual Research Report
情報探索支援を目的としたハイブリッド情報資源オントロジー
Project/Area Number |
20700128
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
清田 陽司 The University of Tokyo, 情報基盤センター, 助教 (10401316)
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Keywords | 情報検索システム / Web情報検索 / 情報図書館学 / 質問応答システム / 自然言語処理 / ユーザインタフェース / オントロジー工学 |
Research Abstract |
(1)昨年度において実装した図書館ナビゲーションシステムプロトタイプの成果にもとづき、実運用システムの実装を行った。具体的には、国立国会図書館(NDL)が保有する情報探索向けのさまざまなデータベースを統合して提供するポータルサイト「リサーチ・ナビ」の検索システムの設計・開発に取り組んだ。NDLは一般国民向けの情報探索支援サービスとして、蔵書検索システムNDL-OPAC、近代デジタルライブラリ、参考書誌紹介、調べ方案内、レファレンス協同データベースなど、多数のデータベースサービスを運営しているが、それぞれのデータベースがほとんど連携しておらず、利用者にとっての使いにくさが指摘されていた。リサーチ・ナビはNDLのWebサイトにおいて2009年5月に公開され(http://rnavi.ndl.go.jp/)、ライブラリアンを中心としたユーザ層に、文献調査を行うための基本的なツールとして受け入れられている。 (2)リサーチ・ナビの設計・開発において得られた知見を、国際学会や招待講演などで発表した。具体的には、デジタルライブラリ分野の国際会議JCDL2009をはじめ、図書館総合展、京都大学図書館機構講演会、日本図書館研究会、生物医学図書館員研究会など、ライブラリアンが多数集まる機会における招待講演を行った。また、NDLが発行する雑誌「参考書誌研究」に、リサーチ・ナビ検索システムの技術解説記事を寄稿した。 (3)リサーチ・ナビに実装されたテーマグラフをはじめとする機能の評価実験を行った。具体的には、100名の被験者を対象としてリサーチ・ナビを実際に利用してもらい、アンケートを収集した。その結果、テーマグラフについては78%のユーザが有用なヒントを得られたと回答した。また、72%のユーザが「GoogleやYahoo!では得られない有用な情報を得た」と回答した。
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