2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20700133
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
橋本 剛 Japan Advanced Institute of Science and Technology, 情報科学研究科, 講師 (40420335)
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Keywords | コンピュータ将棋 / Weak Proof Number Search / 証明数探索 / 評価関数学習 / コンピュータ囲碁 / オセロ |
Research Abstract |
1. 詰み探索, 必死探索などAND/OR未探索の性能向上を目指し、証明数と経路分枝数の概念におけるANDノードでの計算法を見直して"Weak Proof Number Search (WPNS)と名付ける新たな方法の開発した. 従来の証明数探索では2重カウント問題が未解決で、長手数の難問になるほど指数的に計算誤差が増大し解に辿り着くのが困難であった。提案手法WPNSではANDノードにおいて子ノードのWPNのうち最大のものだけをそのまま足し、それ以外では値を1に圧縮して足す。そのため2重カウント問題は発生しないが、証明数と同様に有力なノードを優先的に探索することが可能となる。詰め将棋における実験では、WPNSが従来手法で最良とされるdfpnを上回る性能を示した。特に数百手を超える超難問ではWPNSの性能が他を圧倒し、611手の「寿」をわずか7.2秒で解くことができた。また、オセロを使った実験でも他手法を圧倒する性能を示した。 2. 将棋や囲碁などの評価関数学習について研究を行った。コンピュータ将棋で多く用いられる勾配法を使った学習の収束を改善する手法を提案し、実験で学習速度の大幅な向上を確認した。また進行度を用いて序盤中盤と終盤の評価関数を区別し、それぞれの学習を勾配法で行い実験によって棋力の向上を確認した。また、コンピュータ囲碁のモンテカルロシミュレーションに使う局面遷移確率用の評価関数で勾配法による学習を初めて行い、フィルタリングを行うことで従来手法の最大最小化法を圧倒する成績を収めることができた。
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Research Products
(9 results)