2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20700133
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Research Institution | Matsue National College of Technology |
Principal Investigator |
橋本 剛 松江工業高等専門学校, 情報工学科, 准教授 (40420335)
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Keywords | 将棋終盤 / Weak proof number search / 寄せ合い / Bonanza Method |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、将棋終盤の難解な寄せ合いを完全に読み切るソルバーの実用化を目指して実装と実験を行った。具体的には、Weak proof number searchを将棋の通常探索で使う研究と寄せ合いのAND/OR木探索アルゴリズムの作成、および通常探索と組み合わせた将棋終盤アルゴリズムの開発を行った。探索の際に、機械学習(Bonanza Method)により計算した評価関数を寄せ合いソルバーに組み込むことで、昨年より多くの問題セットで難しい寄せを読み切り高い正解率を得ることに成功した。従来の将棋プログラムでははっきりと結論を出すことができない局面で、完全に勝ち負けを読み切ることが出来るようになったことは有用な成果であると思われる。だが、まだ探索に時間がかかるため他プログラムとの短い持ち時間による対戦実験では有意に高い勝率を得ることはできなかった。また、限られた時間内では1コアの環境で解くことが難しい局面でも多コアを使うことで解を得られやすくなるため、ここで開発した手法を精度の良い並列探索をさせるべく実装を行った。AND/OR木の並列化は技術的に難しく、台数効果を十分に出せるところまでは至らなかったが、16コアのクラスタマシンで約2倍の強さに相当する性能を上げることができた。今後は多くのコアをもつマシン環境でさらに難しい局面でも結論を出せるようにしていきたい。 また、今回の成果をオセロソルバーにも実装し、オセロの完全解を目指す研究に使っている。
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Research Products
(2 results)