2008 Fiscal Year Annual Research Report
学習コンテンツ設計の理論と実践の知識循環を指向した実践的知識リポジトリの構築
Project/Area Number |
20700137
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
林 雄介 Osaka University, 産業科学研究所, 特任助教(常勤) (70362019)
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Keywords | オントロジー / 知識工学 / e-Learning / ベストプラクティス / 標準化技術 |
Research Abstract |
本研究では, ベストプラクティスからの実践的知識の抽出とそこから理論のレベルまで抽象化することを支援するシステムを構築するを目標として, 再利用に適した記述の抽象度を設定し, 知識を共有・利用できるようにすることを目指している. 今年度は研究実施計画に基づいて以下の項目について研究を進めた. 1. 実践的知識記述ツールの設計・実装 申請者らによって提案している「方式知識」の枠組みに基づいて, ユーザが事例から実践的知識を抽出し記述するツールを設計・実装する. 方式知識の特徴は, 目標(what)と手段(how)の二つの観点から共通点と相違点を明確にして学習支援に関する知識を整理することができることである. このモデル化の枠組みを実践的知識の記述にも利用し, 実践的知識を記述するためのツールを設計・実装した. また, 具体的な実践コンテキストを残したまま, 再利用しやすい抽象度で実践的知識を整理できるようにするために, 実践の詳細情報として関連する資料(学習・教授シナリオのドキュメントや学習コンテンツなど)と方式知識として記述した実践的知識を対応付けて管理する仕組みについて検討した. 2. OMNIBUSオントロジーの拡張の検討 1. で構築したエディタを利用して, 実際に実践事例から方式知識を抽出することで理論的知識の組織化を目指して構築されたOMNIBUSオントロジーの実践的知識に対する記述能力を検討した. 具体例については, 交流のある研究者から学習・教授シナリオのサンプルを入手したり, IMSLD規格の仕様書に掲載されているサンプルなどを利用した.
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