2009 Fiscal Year Annual Research Report
議論スキームに基づくトレードオフに着目した設計意図の表現と獲得
Project/Area Number |
20700148
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Research Institution | National Institute of Information and Communications Technology |
Principal Investigator |
加藤 義清 National Institute of Information and Communications Technology, 知識創世コミュニケーション研究センター知識処理グループ, 主任研究員 (50373444)
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Keywords | 議論学 / 設計意図 / 意思決定 / 議論スキーム / トレードオフ / 知識マネジメント / 設計知識 |
Research Abstract |
本研究は,設計のための議論スキーム,その中でもトレードオフ関係に関するものを明らかにし,議論学的手法に基づく設計意図の表現と獲得を実現することを目的としている.本年度は,研究計画に従い,(1)設計情報の収集とトレードオフ事例の整理,(2)トレードオフ事例データベースの設計と構築,(3)設計意図管理システムの開発に関して研究を進めた.これらの成果について学会発表1件をおこなった. (1) に関しては,昨年度に引き続き,超小型赤外線位置天文観測衛星Nano Jasmineの開発プロジェクトについて,人工衛星の基本機能を司るバス部の開発を担当する東京大学中須賀研究室の協力を得て,重要な意思決定が関わる設計事例の収集と分析をおこなった.この成果により,トレードオフ事例データベースの事例を収集することができた. (2) に関しては,昨年度検討した議論学的意思決定モデルに基づく設計意図表現を前提に,トレードオフ事例データベースの設計および,これまで収集してきた事例に基づきデータベースの構築をおこなった. (3) に関しては,現場の設計者をユーザと想定して,設計開発の過程で現れる設計事例についてその設計意図をデータベースに登録し,後に閲覧検索するための設計意図管理システムのプロトタイプの開発をおこなった.これにより,来年度に予定している本研究で提案する設計意図表現の有効性を検証するユーザ評価のために必要となる評価用システムの準備ができた.
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