2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20700153
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡部 孝弘 The University of Tokyo, 生産技術研究所, 助教 (00396904)
|
Keywords | コンピュータビジョン / 画像パターン認識 |
Research Abstract |
膨大なデジタル画像データの蓄積に伴って増大する計算機による画像の分類や検索に対する社会的ニーズと, 計算機による画像の内容や意味の理解という学術的探究心から, 近年, 画像に含まれる物体のカテゴリを認識する一般物体認識と呼ばれる研究が活発に行われている. 同一カテゴリに属する物体であっても形状や色が異なることや, 同一物体であっても視点や照明などの撮影条件に依存して見えが異なることから, 一般物体認識は極めて困難な問題であると考えられるが, 近年の活発な研究により, 自然言語処理の分野に由来するBag of Features(BoF)と呼ばれる局所特徴に基づくアプローチが有効であることについては, 一定のコンセンサスが得られつつある. しかしながら, BoFに関するほとんど全ての研究は, 一枚の画像に唯一のカテゴリの物体が存在することを仮定しており, 様々なカテゴリの物体が共存するような一般的な画像を扱うのに適していない. 本研究では, 複数カテゴリの物体が一枚の画像に共存する様子を明示的に取り扱う枠組みを提案すると共に, カテゴリの共起しやすさというシーンのコンテキストを手掛かりにして, 画像のみからは曖昧で認識が困難な物体をも識別する. 具体的には, 局所特徴ヒストグラムの線形結合に基づく尤度のモデル化, および, 共分散行列による共起関係のモデル化から, 最大事後確率推定により各カテゴリが画像中に存在する比率を求める. PASCALデータセットを用いた実験を行い, カテゴリの共起が物体の識別に有効に働くことを示唆する結果を得た.
|
Research Products
(2 results)