2009 Fiscal Year Annual Research Report
多機能・高品質コンピュテーショナルイメージングのための信号変換理論の構築と検証
Project/Area Number |
20700154
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
久保田 彰 Chuo University, 理工学部, 助教 (70398949)
|
Keywords | ステレオ画像 / 焦点 / 多視点画像 / 画像生成 / フィルタ |
Research Abstract |
1ステレオ画像から中間視点画像を生成する問題では,ステレオ画像から対応点を推定し,対応点の画素値を混合する方法が主に検討されてきた.本研究では,左右で焦点合わせが異なるステレオ画像を取得すれば,対応点を推定する必要はなく,視点間画像の生成が可能となる手法を提案した.ただし,二層の奥行からなるシーンを対象とし,左視点では前景に焦点を合わせた画像,右視点では背景に焦点を合わせた画像を取得する.提案手法では,各取得画像を空間不変フィルタに通した画像を加算することによって中間視点画像を生成する.フィルタは,前景と背景の視差量とぼけ量だけで決定され,画素ごとの奥行情報を必要としない.合成画像と実写画像を用いた実験により,提案手法の有効性を示した. 2多視点画像を用いて自由焦点画像を生成するディジタル・リフォーカス法として合成開口法がある.合成開口法は,多視点画像をシフトさせた後,重み平均することによって容易に自由焦点画像を生成することができるが,多視点画像の視点間隔が大きくなると焦点ぼけ領域にゴースト劣化が生じる.本研究では,視点間隔が要求される間隔よりも大きい場合であっても,シーンに依存した処理を行うことなく,ゴースト劣化を抑制した自由焦点画像を生成する手法を提案した。提案手法では,合成開口法を用いて合焦距離の異なる自由焦点画像を連続的に生成し,得られた三次元画像に対して空間不変フィルタを施すことによってゴースト劣化を修復する.合成画像および実写画像を用いた実験の結果,隠れの少ないシーンに対しては,要求される間隔の10倍程度までの条件において提案手法が有効であることが示された.
|