2010 Fiscal Year Annual Research Report
高安全・安心なPlug-and-Play型自己位置姿勢推定手法の開発
Project/Area Number |
20700155
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
菅沼 直樹 金沢大学, 機械工学系, 講師 (50361978)
|
Keywords | 自己位置姿勢推定 / 移動ロボット / センサフュージョン / キャリブレーション / Plug-and-Play / 分散型状態推定 |
Research Abstract |
移動ロボットにとって,その自己位置姿勢を推定することは重要な共通基盤技術のうちの一つである,多種多様に存在する移動ロボットの自己位置姿勢推定に適切なセンサは,ロボットの種類,環境などに応じて,精度,確実性,経済性等を考慮し,専門的知識を有する設計者がセンサの選択・設置を行うと同時に,これらのセンサに適した推定アルゴリズムを個々に設計する必要があった.また,センサ特性や設置位置のキャリブレーション(校正)も必要であった。そこで本研究では次世代型のセンサフュージョンアルゴリズムとして,ユーザによる(1)センサの柔軟な選択・レイアウトを可能とする自己位置姿勢推定手法および,(2)センサ故障に対する自己診断機能の研究を行うことで,高安全・安心なPlug-and-Play型自己位置姿勢推定手法の開発を行った. 具体的には,RTK-GPS,ジャイロ,磁気センサ,加速度計,車輪回転速度計を搭載したPWS方式で駆動可能な車輪型移動ロボットを対象として,Plug-and-Play型自己位置姿勢推定手法の開発を行った.本アルゴリズムでは各センサを,計算機を持ったセンサユニットとして取り扱い,各センサユニットでは各々のセンサパラメータと自己位置姿勢を推定する.そして,センサユニットはネットワークにより接続され,それぞれの自己位置姿勢推定量をお互いに情報交換する.そして,分散型状態推定法の1つであるCovariance Intersection法に基づきセンサ情報を融合する.これによって,ユーザはセンサの種類や数に依らず自由にセンサを選択することが可能となる.また,センサパラメータが各ユニット内で自動的に推定されるため,柔軟にセンサを設置することが可能となる.そして実験の結果,従来手法である中央集中型の自己位置推定手法であるカルマンフィルタと比較すると約1割~2割程度推定精度が劣化するものの,Plug-and-Play型自己位置姿勢推定手法により各センサ情報を融合することで,各センサの精度に対して十分に高い精度で自己位置を推定可能であることが確認された.
|