2009 Fiscal Year Annual Research Report
遮蔽や人体形状変化に頑健な非装着型モーションキャプチャ
Project/Area Number |
20700158
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中澤 篤志 Osaka University, サイバーメディアセンター, 講師 (20362593)
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Keywords | モーションキャプチャ / コンピュータビジョン / ビジョンモーションキャプチャ / 姿勢推定 |
Research Abstract |
人体を対象とするモーションキャプチャシステムは、映画やゲームなどのマルチメディアコンテンツの作成や、整形外科等の医療技術への応用、ロボット技術や無形文化財のデジタル保存技術など、さまざまな用途に利用されている。今後のこれらの分野の発展を考えれば、需要面、技術面から考えて、将来的にも大きく必要とされる技術であるといえる。一方で、既存のモーションキャプチャシステムは、ユーザーは体表面にマーカーやケーブル、機器等を装着しなければならないという問題があった。これに対し本研究では画像認識(ビジョン)技術を用いて、マーカーや機器等の装着を必要とせず、通常の状態で人体の姿勢を推定する手法を開発することを目的とする。 研究成果としては、8台のカメラシステムから得られた人体動画像から人体の形状ボリュームデータを復元し、人体形状の中心を通る曲線(スケルトン)をもとに関節の位置を取得する手法を提案した。本手法の利点としては、各時刻の人体形状から独立にスケルトンを抽出することで、関節パラメータの初期値や時系列での誤差の伝搬がないことが挙げられる。本手法は複数のカメラから撮影された人物の動画像から人物の形状を表すボリュームデータとそのスケルトンを得る。そしてスケルトン中で曲線の交点、及び曲率の高い点から関節位置を推定する。スケルトンを構成する各曲線と体の部位の対応付けにあらかじめ用意したスケルトンとの2段階のグラフマッチングを用いることで、人体部位同士の接合等によるトポロジー変化の判定にも対応した。8台のカメラを用いた動作実験によって本手法で様々な姿勢において部位の判定が行えることが確認できた。
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