2008 Fiscal Year Annual Research Report
形状とテクスチャの類似度に基づくエネルギーの最小化による三次元欠損領域の修復
Project/Area Number |
20700162
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
佐藤 智和 Nara Institute of Science and Technology, 情報科学研究科, 助教 (50362835)
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Keywords | 三次元モデル / 欠損修復 / エネルギー関数 |
Research Abstract |
本研究では、画像計測やレーザレンジファインダによって計測された欠損領域を含む三次元物体から、欠損のないテクスチャ付き三次元モデルを自動生成する手法を開発することを目的としている。今年度は、まず形状を自動修復する手法の開発に取り組んだ。本手法では、欠損した領域の周辺に存在する形状に類似した局所形状を、同一物体中の欠損していない箇所から探索し、その類似した局所形状を用いて欠損領域を修復する。具体的には、形状の類似度に基づくエネルギー関数を設計し、これを繰り返し処理によって最小化する手法を開発した。ここで、繰り返しによる効率的な形状の修復を実現するために、欠損領域に初期値を与え、形状の変形について、各頂点の移動の自由度を法線方向に沿った1自由度とし、繰り返しごとか頂点を再配置することで、比較的高速に欠損領域を修復する手法を実現した。また、この形状修復の有効性について、シミュレーションおよび実物体を用いた実験を行い、違和感の小さい形状が生成できることを確認した。開発した手法を用いることで、従来は手作業により補間・修復されていた三次元形状の自動修復が可能となり、各種の三次元計測手法自体の利用価値および応用範囲が広がることが期待できる。ただし、今年度は、三次元物体の表面に貼り付けられるテクスチャについては取り扱っておらず、次年度はテクスチャと形状の双方を同時に考慮するエネルギー関数および最適化手法を開発する予定である。
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