2008 Fiscal Year Annual Research Report
環境との力学的相互作用に即応するヘビ型ロボットの適応的蛇行運動の実現
Project/Area Number |
20700179
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
井上 康介 Ibaraki University, 工学部, 助教 (10344839)
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Keywords | 知能ロボット / 生物模倣型ロボット / ヘビ型ロボット / 環境適応 |
Research Abstract |
生物のヘビは環境の形状や性質に応じて適応的に運動を調節することで極めて多様な環境において移動運動が可能である. このような運動を実現するためには, 身体と環境との間にどのような力学的相互作用が起こっているかを感じるための感覚器と, その感覚情報を利用して適切な運動指令を生成する神経機構が必要となる. 本研究ではこのような適応能力をヘビ型ロボットの上に実現するために, 上述の力学的相互作用を感覚するセンサの開発を行い, それに基づく運動制御を議論するが, 初年度である平成20年度については, 生物学的調査, それに基づく仮説の創出, および上述のセンサを搭載したロボット接地機構の開発を行った. 生物学的調査については, ヘビに関する生物学的文献を調査し, 同時に実験動物を利用した計測により, 蛇行時における幾何学的・力学的現象の解析を行った. これらの結果をもとに, 仮説の創出として, 体幹が環境から受ける力に対してどのような駆動指令を与えることで, 環境の凹凸に対して効率よく推進力を得るかについて, いくつかの簡単なモデルを構築した. これらのモデルについては, 平成21年度に作成するシミュレーションモデル上での試験を通じて, より詳細なものへと展開させる予定である. 一方, 実機ヘビ型ロボットについては, 既存の空気圧人工筋を用いたヘビ型ロボットの接地機構(軸方向・側方での摩擦の異方性を実現するために受動車輪が取り付けられている)に対して, 鉛直方向および側方に作用している抗力を計測するセンサを設計・開発した. 精度を高めるために計測装置には半導体歪みゲージを利用し, H8およびPICマイコンを組み合わせたセンサに関する電装系を含めた計測・制御系を構築し, 基礎的な性能実験を行った.
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Research Products
(1 results)