2008 Fiscal Year Annual Research Report
視覚IDタグと物体操作知識を活用したロボット作業環境の知能化
Project/Area Number |
20700180
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田中 秀幸 The University of Tokyo, 先端科学技術研究センター, 助教 (70376656)
|
Keywords | 知能ロボット / 視覚IDタグ / 環境知能化 / 環境構造化 |
Research Abstract |
本申請課題は, ロボット活動を支援する環境知能化の中でもとくに「ロボットによる物体操作」の支援を 重視し, そのための汎用的かつ実用的な環境整備法とロボット制御技術を研究するものである. 本年度に実施した内容は以下の通りである. 1. 視覚IDタグのセンシング技術およびデータ処理技術 : 作業環境にある視覚IDタグをカメラで確実に認識する技術を研究し, ノイズを除去するフィルタ技術と, タグ間の相対位置関係を安定して取得する手法を開発した. 2. タグの位置姿勢情報を用いた物体形状把握と空間認識 : 複数のタグが提供する平面情報を統合することで空間や物体の大まかな形状モデルを生成する手法を研究し, 以下の2つの技術を新たに開発した. (1) タグの位置を復元する最適化計算手法 : タグ間の相対位置・姿勢の情報のみを用い, 観測値との誤差が最小となるようにタグ全体の6自由度配置を計算する手法を開発した. (2)多面体モデルを生成するアルゴリズム : タグが規定する平面の表裏の情報を用いた論理演算により, 物体形状を多面体で近似するアルゴリズムを導出した. 3. タグに対応した形状モデルおよび物体操作知識を活用したマニピュレーション(前半): 2で作成した形状モデルをロボットのタスクで利用するシステムを構築した. Augmented Realityの技術を応用し, 検知したタグのIDと位置に対応させて形状モデルを提示し, さらにタグのIDをキーとして, 対象物体の操作法をデータベースから取得するシステムを開発した. これにより, 視覚IDタグを検知するだけで, ロボットが物体操作に必要な位置, 形状, 操作法の情報を一挙に取得し, 自律作業を実行可能なシステムの基礎が完成した.
|
Research Products
(5 results)