2009 Fiscal Year Annual Research Report
視覚IDタグと物体操作知識を活用したロボット作業環境の知能化
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20700180
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田中 秀幸 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, 知能システム研究部門, 産総研特別研究員 (70376656)
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Keywords | 知能ロボット / 視覚IDタグ / 環境構造化 / 環境知能化 |
Research Abstract |
本申請課題は,ロボット活動を支援する環境知能化の中でもとくに「ロボットによる物体操作」の支援を重視し,そのための汎用的かつ実用的な環境整備とロボット制御技術を研究するものである.本年度に実施した内容は以下の通りである. (1) タグに対応した物体操作知識を活用したマニピュレーション 視覚IDタグと,ロボットに扱いやすいハンドルを活用し,ロボットがタグをカメラで認識するだけで自律マニピュレーションが可能なロボットアームシステムを構築した.ここではタグの提供する物体IDと物体座標系に応じたマニピュレーション軌道をデータベースから検索し,ビジュアルサーボの技術によってその軌道に沿った作業を生成した.市販の生活支援ロボットアームの手先に小型カメラを取り付け,冷蔵庫や電子レンジの扉開けタスクや調理用タッパー取り出しタスクの自律制御を実現した. (2) システムの拡張性と再利用性の検討 視覚IDタグによって構造化されていない一般物体認識への本システムの拡張と制御の枠組みの再利用を検討した.ここではまず,人間の顔を認識し,その位置に応じたアーム軌道を生成することで,飲み物のカップを自動で把持し,車椅子のユーザの口元に自動で運ぶという生活支援ロボットシステムを実現した.また,このような「物体を把持して別の場所に運ぶ」タスクを自動で行うための,ロボットハンドに設置するカメラの新しい配置法と利用法を開発し,提案した. 一方,屋外移動ロボットの研究において,視覚タグではなく環境の画像そのものに対して位置と姿勢の情報を載せることで,ロボットの自己位置推定が可能であることを実証した.ここでは,鉛直上方の広角画像の系列によって屋外の経路を表現し,その画像列のマッチングによって位置推定と自律ナビゲーションを行った.これらを通じ,非構造化環境の情報構造化および本システムの拡張可能性を実証した.
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Research Products
(4 results)