2010 Fiscal Year Annual Research Report
組立作業教示のための作業特徴量の抽出と制御方策切り替え条件のモデル化
Project/Area Number |
20700189
|
Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
山野辺 夏樹 独立行政法人産業技術総合研究所, 知能システム研究部門, 研究員 (90455436)
|
Keywords | 知能ロボティクス / 技能解析 / スキルトランスファー / 作業状態認識 / 組立作業 / 力制御 / 対象物形状 / コンプライアンス構造 |
Research Abstract |
複雑な組立作業を実現するためには,作業状態を適切に認識し,それに応じて制御方策(手先のコンプライアンス(柔らかさ))を上手く切り替えていく必要がある.本研究では,人の高度な組立技能をロボットに実現することを目標として,「作業状態を適切に表現するための作業特徴量の抽出」および「制御方策の切り替え条件のモデル化」の方法論の構築を行う. 当該研究期間では,乾電池装填作業を対象作業とし,人の実演データを用いて対象組立動作を一定の制御方策で実現可能な基本的な動作に分割し,各制御方策と作業状態の対応付けをとるというアプローチをとった.組み付ける対象物間の拘束関係およびコンプライアンスの配置関係を対象物の構造として定義し,その構造表現に基づいて乾電池装填作業を実現するための作業戦略を示した.また,その作業戦略に基づいて,各作業状態を表現する特徴量空間および制御方策の切り替え条件を定めた.バイラテラル制御に基づく遠隔制御システムを用いて組立作業を行うことにより,人の組立の際の実演データを獲得した.構造表現から得られる特徴量空間と制御方策数に基づいて,確率モデルを利用して人の実演データの解析を行い,ロボットに実装可能な一連の制御方策の組とそれらの切り替え条件を獲得した.最終的にロボット実機にそれらを実装して検証を行った.乾電池装填作業を対象とし,制御方策の切り替えを必要とする複雑な組立作業をロボットで実現するための一連の方法論の例を示した.
|