2008 Fiscal Year Annual Research Report
オブジェクト指向ラフ集合による構造と内容の相互作用を用いた嗜好抽出
Project/Area Number |
20700192
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
工藤 康生 Muroran Institute of Technology, 工学部, 助教 (90360966)
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Keywords | オブジェクト指向ラフ集合 / ラフ集合 / 構造的特徴 / 内容的特徴 / 半構造データ / 感性情報処理 |
Research Abstract |
本年度は, 申請者が従来研究で提案したオブジェクト指向ラフ集合モデルを用いて, 特定ユーザの嗜好を反映した半構造データからそのユーザの嗜好を抽出する数理モデルおよびシステムを構築する一環として, データに含まれる内容的特徴と構造的特徴との相互作用に着目し, 内容的特徴から構造的特徴を抽出する手法の開発を行った. 開発した手法では以下の2段階の処理を行うことで, データからユーザが好む対象の構造的特徴を抽出する 1. 多数の対象(オブジェクト)の組み合わせとして表現される半構造データから, ユーザが好む対象に共通する部分を, ユーザの嗜好の内容的特徴として抽出する. 2. 得られた内容的特徴に共通して出現する「対象の組み合わせパターン」を, ユーザの嗜好を反映した構造的特徴として抽出する. 一般的に, データマイニングの感性情報処理への応用研究では, 既知のデータからユーザが好むと思われる内容を見出すことに重点が置かれている. これに対して, 開発した手法ではユーザが好む対象の内容的特徴から, ユーザが好む組み合わせ方である構造的特徴を抽出することが可能である. これにより, 抽出された構造的特徴に基づいて, ユーザが好むと思われる新たな組み合わせ方およびその組み合わせ方を用いて構成した新たな対象を提案することで, 本研究の目標である「構造と内容の相互作用を用いた嗜好抽出」の基礎的な部分が可能になったと考えられる. また, 手法の開発と並行して, 次年度に予定しているレコメンデーションシステムの開発を円滑に進めるため, 開発した構造的特徴抽出手法を計算機上で試作・実装にも着手した.
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Research Products
(3 results)