2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20700203
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Research Institution | Kushiro National College of Technology |
Principal Investigator |
天元 宏 Kushiro National College of Technology, 情報工学科, 准教授 (80321371)
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Keywords | 感性情報学 / 画像・文書・音声等認識 / 機械学習 / ソフトコンピューティング / アルゴリズム |
Research Abstract |
パターン認識系では特徴抽出で測定された大規模な特徴集合から識別に貢献する少数の特徴を抜き出す特徴選択の過程が必要である。しかし、従来の特徴選択手法では識別性能を向上させるために各特徴を使うべきか捨てるべきかという指標を得ることはできるものの、特徴そのものをどの程度の精度で記述(表現)するべきかという指標を得ることができない。そこで本研究では、近年ファジィ理論のラフ集合の分野で研究が盛んな粒度(測定精度)の考え方を学習理論へ応用し、識別対象となるデータの識別に最も適した粒度で離散化して識別を行う手法を検討する。提案手法における粒度の調整は、任意の粒度における学習サンプルの識別状況を情報量基準により評価することで実行する。提案手法により最適に調整された各特徴の粒度はまた、その特徴の識別への貢献度評価を与える事から、提案手法は特徴選択を一般化した手法と見なせる。さらに、システムを利用するユーザーの観点より評価すると提案手法の規則は各特徴の区間(高い・低い等の程度)を条件としたIF-THEN列となり、極めて可読性が高い識別規則となる。平成20年度に既に基本アイデアの整理と論文発表を終えており、平成21年度はそれまでの成果を総合し、提案手法の細部の再検討を行うと共に、パターン認識の研究分野で実証試験に幅広く用いられているUCI (University of California, Irvine)のMachine Learning Databaseをはじめとし、画像認識関連など、実際に社会で必要とされている大規模パターン認識データへの提案手法の適用可能性について実験的に評価を行った。また、提案手法のパターン認識データにおける識別構造の可視化手法への応用の検討を目的として、国内の先進の研究者との研究交流を進め、今後の発展課題の検討とまとめを行った。
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