2009 Fiscal Year Annual Research Report
複数解・ロバスト解探索アルゴリズムの開発および点字翻訳用知識ベース最適化への応用
Project/Area Number |
20700211
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
小野 智司 Kagoshima University, 理工学研究科(工学系), 准教授 (90363605)
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Keywords | 最適化アルゴリズム / 群知能 / Ant Colony Optimization / Particle Swarm Optimization / ロバスト解探索 / 複数解探索 / 日本語点字翻訳 / 分散並列計算 |
Research Abstract |
本研究は,複数の大域的最適解,有望な準最適解,およびロバスト解を同時に探索する汎用の最適化アルゴリズムを開発すること,および,開発するアルゴリズムの独創的な応用として,日本語点字翻訳用知識ベースの最適化を試みることを目的とする. 本年度は,(1) 昨年度開発したロバスト解探索アルゴリズムの内容をまとめた.特に,多目的Particle Swarm Optimization(PSO)と準ニュートン法を組み入れた多目的Memetic Robust PSOアルゴリズムの有効性を検証し,値が連続な設計変数を持つ多峰性関数において複数のロバスト解を効率的に発見できることを示した.モンテカルロ法を利用したロバスト性の評価における効率化を検討した.離散的設計変数を持つ問題を対象としたアルゴリズムとして,免疫アルゴリズムを多目的化したアルゴリズムについても検討を行った. (2) 発見した複数の解を利用者に提示し,利用者による評価を探索にフィードバックする方式についての検討,および,過去に開発した並列計算ミドルウェアを用いた進化計算の並列化の検討を行った.知識ベース最適化用計算機クラスタ環境を構築した. また,(3) 日本語点字翻訳問題における分かち書き処理に必要な知識ベース自動生成の定式化について検討した. 次年度は,点字表記変換に必要な知識ベース最適化の定式化,開発したアルゴリズムの適用,オンライン点字翻訳サービスへの実装などを行う.
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