2010 Fiscal Year Annual Research Report
複数解・ロバスト解探索アルゴリズムの開発および点字翻訳用知識ベース最適化への応用
Project/Area Number |
20700211
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
小野 智司 鹿児島大学, 理工学研究科(工学系), 准教授 (90363605)
|
Keywords | 最適化アルゴリズム / 群知能 / Ant Colony Optimization / Particle Swarm Optimization / ロバスト解探索 / 複数解探索 / 日本語点字翻訳 / 分散並列計算 |
Research Abstract |
本研究は,複数の大域的最適解,有望な準最適解,およびロバスト解を同時に探索する汎用の最適化アルゴリズムを開発すること,および,開発するアルゴリズムの独創的な応用として,日本語点字翻訳用知識ベースの最適化を試みることを目的とする.オンライン日本語点字翻訳システムにおいて,翻訳時間の短縮,出力点字文書の品質向上,および,人間による知識ベースのメンテナンスの容易化を実現する. 本年度は,(1)昨年度までに開発したアルゴリズムの様々な問題への適用可能性について検討した.(2)対話的な要素を採り入れた探索の有効性を検証し,システムとユーザが動的に探索の役割を交代できる協調型探索方式を提案した.(3)日本語点字翻訳における知識ベースにおいて,距離を定義する際の属性の重みを決定する問題を定式化し,最適化を行った.(4)本研究の比較対象として,サポートベクタマシンを用いて日本語点字翻訳における分かち書き方式を実装し,本研究で開発した知識ベースの有効性を確認した.(5)事例・ルール間変換問題を最適化問題として定式化した. 本研究で開発した複数の解を同時に発見するアルゴリズムに関する研究発表で,電子情報通信学会九州支部連合大会講演奨励賞を受賞した. 本研究で開発したアルゴリズムの,事例・ルール間変換問題への適用については今後行う予定である.また,開発した日本語点字翻訳システムをサービスとして言語グリッドへと提供する予定である.
|