2009 Fiscal Year Annual Research Report
VR技術を利用した動的に変化する道具の身体化に関する研究
Project/Area Number |
20700249
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
渡辺 貴文 Waseda University, 理工学術院, 助手 (20449341)
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Keywords | 身体性 / 道具の身体化 / 仮想道具 / VR / リズム |
Research Abstract |
多くの道具では使用の際,その動きに応じて形状などの特性が変化する.本研究では道具使用者の周期的な手の振りのリズムに応じて,把持した道具が様々な力学モデルに従って動的に変化する仮想道具システムを開発し,道具の形状変化と道具の身体化との関係ついて調査を行うことを目的とした.本年度は,昨年度開発したVRカメレオン棒を利用し,下記の研究を遂行した. 1.線形減衰振動子のように線形的な挙動を示すモデルに加え,挙動の予測が難しい非線形的なモデルなどをVRカメレオン棒に実装し,このVRカメレオン棒を被験者の任意のリズムで振ってもらう実験を行った.この際.振りの動作に応じて発生する腕部の筋電位を計測した.実験の結果,線形減衰振動子のモデルを実装した条件においては,コツがつかんだとの主観報告に応じる形で筋電位のピークが小さくなる様子が観察された.また線形減衰振動子の固有周波数を変えたところ,振りにくい周波数においては筋電位のピークが大きくなることがわかった.非線形減衰振動子のモデルを実装した条件においては,振りのリズムを安定化できず,筋電位のピークも時々刻々変化することがわかった.以上から,筋電位がVRカメレオン棒のリズムに対する行為の円滑性と関係しており,行為の型(身体図式)の獲得の評価につながる可能性が示唆された. 2.以上に加え,操作者の全身的な予備動作であるタメの情報を道具の形状変化に反映させ,身体と道具の結びつきを強める研究も併せて行った.具体的には,身体の重心移動に着目してタメの情報を取得し,これを手で把持して対象物を叩く棒型のVirtual Toolの操作系に取り込む手法について検討した.
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[Presentation] Electronryography Focused on Passiveness and Activeness in Embodied Interaction : Toward a Novel Interface for Co-creating Expressive Body Novement2009
Author(s)
Watanabe, T. , Natsushima, N., Seto, R., Nishi., H., Miwa. Y
Organizer
HCl International 2009
Place of Presentation
San Diego, CA, USA
Year and Date
2009-07-23