2008 Fiscal Year Annual Research Report
動的パスウェイへの高機能ペトリネットを用いた視覚的モデル検査手法の開発と適用
Project/Area Number |
20700265
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長崎 正朗 The University of Tokyo, 医科学研究所, 助教 (90396862)
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Keywords | ペトリネット / オントロジー / 視覚的デバッグ / モデル検査 / OWL / HFPNe / 細胞分化 |
Research Abstract |
蛋白質の強制発現、遺伝子破壊、活性型あるいは抑制型変異蛋白質の発現、強制リン酸化、移行シグナルドメインの削除、薬剤の投与などの一般的な生物実験によってでてくる、タンパク質の相互作用、局在情報、タンパク質・DNA相互作用情報のさまざまな計測結果が、どのよらな生物学的な特性を計測したものであり、どの程度の信頼度に分類され、どのよらな制限規則として利用ができるのかを数学的に定式化し整理することを推進した((1))。 さらに、この定式化された情報を元にペトリネソトのもつ視覚的に表現できるという特徴を最大限に活かしてこれらの事実を簡潔にパスウェイの制限規則として表現できる方式と理論((2))を申請者が開発した高機能ペトリネットHFPNeを発展させることで推進した。 具体的には、まず、線虫の細胞分化の観測データを、(1)の成果に基づき整理をおこなった。さらに、(2)に基づき、線虫の細胞分化にかかわるシグナル伝達を含む細胞間の制御モデルを、HFPNeを用いてモデル化した。さらに、そのモデルに対して、速度パラメータにノイズをいれた状態のもとで、動的シミュレーションを繰り返し実行するモンテカルロシミュレーションを基礎理論とするパスウェイ検証を行い、先行研究の、規則ベースのパスウェイモデルにおいて、モデル検査の方式では解析することのできない現象を検証し本研究の有用性を議論した。また、これらの枠組みを実装を整理するために,継続して研究を行った。 また、高機能ペトリネットを用い、オントロジー言語の規格の1つOWLを用いて動的なパスウェイをモデル化し、そのモデルをOntologyに基づく規則ベースの整合性を検証することができる方式を研究開発を行った。
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