2010 Fiscal Year Annual Research Report
溶液の物理化学に基づくタンパク質立体構造予測法の開発
Project/Area Number |
20700267
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
原野 雄一 大阪大学, 蛋白質研究所, 特任准教授 (60456259)
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Keywords | 蛋白質 / 液体論 / 立体構造予測 |
Research Abstract |
ポストゲノム計画の中心課題は、タンパク質の立体構造と機能との相関を明らかにし、タンパク質を主役とする生命現象発現の分子機構を解明することである。研究代表者らは、タンパク質が存在する環境である水に着目することによって、タンパク質立体構造形成における主要な物理化学的因子を理論的に見出している。本研究は、その物理化学的因子に基づき、タンパク質の立体構造をそのアミノ酸の一次配列から決定する計算化学的な方法論を確立することを目的としている。 今年度は、その因子の効果が顕著になる水溶媒の高圧条件を理論上構築し、タンパク質の立体構造に与える影響を観察した。この知見をもとに、タンパク質立体構造を予測するためのエネルギー関数の最適化を行い、現存するタンパク質の偽物構造群から天然構造を見いだすことに成功し、天然構造が与えるエネルギーの値の偏差値から判断すると、さらにエネルギー関数の精度が増したことを確認した。この関数を用い構造サンプリングの手法を組み合わせ、新たなソフトウェアを開発した。その結果、200残基程度以下の蛋白質に関して、RMSD<2Åの精度で予測が可能になった。
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Research Products
(2 results)