2008 Fiscal Year Annual Research Report
反発性軸索ガイダンスを駆動する成長円錐での非対称性エンドサイトーシス
Project/Area Number |
20700302
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
戸島 拓郎 The Institute of Physical and Chemical Research, 神経成長機構研究チーム, 研究員 (00373332)
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Keywords | 神経成長円錐 / 軸索ガイダンス / エンドサイトーシス / カルシウム / クラスリン / ダイナミン / 全反射蛍光顕微鏡法 / ケージド化合物光解離法 |
Research Abstract |
神経回路形成過程の神経軸索先端部に現れる成長円錐は,細胞外環境に存在するさまざまな軸索ガイダンス因子の濃度勾配に誘引・反発されることで軸索を正しい標的まで牽引する。申請者の過去の研究により,成長円錐の'誘引性'旋回運動が,成長円錐内での微小菅依存性膜小胞輸送およびVAMP2依存性エクソサイトーシスの左右非対称により駆動されることを明らかになっている。そこで本研究課題では,成長円錐の'反発性'旋回運動の駆動メカニズムとして,成長円錐における左右非対称性エンドサイトーシスの関与を明らかにすることを目的としている。 平成20年度は,培養ニワトリ胚脊髄後根神経節細胞の成長円錐に対してケージドカルシウム光解離法を適用することで誘引性および反発性旋回を誘発し,これらに対する各種エンドサイトーシス阻害剤の効果を検証した。モノダンシルカダベリン,ダイナミン阻害ペプチド及びtyrophostinA23を処理したところ,どの薬剤も誘引性旋回には効果が無く,反発性旋回は阻害された。これにより,反発性旋回にはエンドサイトーシスが必要であることが証明された。続いて,上記薬理学的エンドサイトーシス阻害剤を微小ガラス菅からパルス状に放出させることで成長円錐の片側にのみ作用させたところ,成長円錐は阻害剤の濃度勾配に対して誘引性に旋回した。この結果から,成長円錐におけるエンドサイトーシスの左右非対称性が旋回運動の十分条件になりうることが証明された。
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Research Products
(6 results)