2010 Fiscal Year Annual Research Report
スプリットルシフェラーゼを用いた単一神経細胞でのCREB活性化計測
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20700331
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
石本 哲也 富山大学, 医学薬学研究部分子神経科学講座, 助教 (40397170)
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Keywords | ルシフェラーゼ / イメージング / CREB / リン酸化 |
Research Abstract |
平成21年度に引き続き、cAMP response element binding protein (CREB)のリン酸化を検知する2分子型プローブの最適化を行った。その結果21年度に得られたプローブよりさらに発光量の多いプローブを作り出すことに成功した。これはリンカー部分のアミノ酸配列の改良によるもので、具体的には、CREBのリン酸化部位であるKIDドメイン、およびリン酸化したKIDドメインに結合するCBPのKIXドメインと、スプリットルシフェラーゼとの間をGGGGSGGGGSGGGGSという配列のリンカーで結合することで改良に成功した。これにより初期に作製した2分子型CREBプローブの約300倍の発光量を得た。また、CREBは133番目のセリン残基がリン酸化されることが知られているが、このプローブ蛋白質のセリン残基をアラニンに置換すると、このプローブ蛋白質のフォルスコリンに対する応答性が消失することも確かめられた。このことはプローブ蛋白質がCREBのリン酸化を鋭敏に検出していることを示している。また、今年度はエレクトロポレーションによって神経細胞にプローブ蛋白質を発現させることを試みた。その結果、培養神経細胞にプローブ蛋白質を発現させ、発光を計測することに成功した。ただし、単一神経細胞での発光測定には至っておらず、今後も引き続きプローブ蛋白質と遺伝子導入法の最適化を行う必要がある。またこれらの実験と並行して、プローブ蛋白質を発現するトランスジェニックマウスも作製した。現在このトランスジェニックマウスがCREB活性化計測に十分な量の発光を示すか調査中である。
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Research Products
(3 results)