2008 Fiscal Year Annual Research Report
協調的タンパクメチル化による新たな神経突起伸展機構
Project/Area Number |
20700335
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
宮田 信吾 Osaka University, 医学系研究科, 助教 (70403194)
|
Keywords | protein methylation / neurite outgrowth / immediately early gene / PRMT1 / CARM1 / Btg2 / Neuro2a cells / RNAi |
Research Abstract |
すでに30年以上前に、脳においてリジン残基やアルギニン残基にメチル化を受けたタンパク質が豊富に存在することは示されていたものの、これまでほとんど注目されることはなく、そのメチル化修飾の意義に関する研究はほとんど存在しない。さらに、タンパクアルギニンメチル化酵素PRMTsと神経突起伸展効果の関連性について、アルギニン残基のメチル化が細胞分裂の停止から分化誘導に至る過程に関与しているのか、神経突起伸展を正に制御することのみに関与しているのか、など、その詳細については未だ解明されていない。そこで本年度は、まず神経芽細胞種Neuro2a細胞においても、タンパクメチル化酵素CARM1によるCBPのメチル化が起きるのか検討した。これまでの非神経系細胞での検討と同様にCBPはCARM1によりメチル化を受けることを見出し、現在、その意義およびPRMT1との協調的なCBPのメチル化について検討を加えている。また、タンパクメチル化酵素PRMT1をRNAiによりノックダウンし、突起伸展作用への影響をNeuro2a細胞で検討した。すると、PRMT1の発現抑制により突起伸展効果が減弱する事が明らかとなった。さらに、PRMT1活性の調節因子であり、初期応答因子でもあるBtg2のRNAiでもNeuro2a細胞で突起伸展効果の抑制が観察された。この時、細胞質でのタンパクメチル化よりも核内でのタンパクメチル化レベルの減少が観察された。以上の結果から、PRMT1による核内でのタンパクメチル化がNeuro2a細胞での神経突起伸展作用に必要であることが明らかとなった。このPRMT1およびBtg2の突起伸展への関与に関する内容をまとめたものが、Neuroscience Lettersへ掲載された。
|
-
-
[Journal Article] A homozygous mutation in human PRICKLE1 causes an autosomal-recessive progressive myoclonus epilepsy-ataxia syndrome2008
Author(s)
Bassuk A, Wallace R, Buhr A, Buller A, Shimojo M, Miyata S, Chen S, Gonzalez-Alegre P, Griesbach H, Shu W, Nashelsky M, Vladar E, Antic D, Ferguson P, Cirak S, Voit T, Scott M, Axelrod J, Gurnett C, Daoud A, Afawi Z, Neufeld M, Korczyn A, Kivity S, Mazarib A, Straussberg R, Walid S, Slusarski D, Berkovic S, El-Shanti H.
-
Journal Title
American Journal of Human Genetics 83
Pages: 572-581
Peer Reviewed
-
-
-
-