2009 Fiscal Year Annual Research Report
コンプレキシンによるSNARE複合体会合体化とその意義
Project/Area Number |
20700343
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Research Institution | Tokushima Bunri University |
Principal Investigator |
清水 千草 Tokushima Bunri University, 香川薬学部, 助教 (70435072)
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Keywords | コンプレキシン / SNARE複合体 |
Research Abstract |
神経終末からの神経伝達物質の放出は、細胞外からのCaイオンの流入によるシナプス小胞とシナプス前膜との融合によって、仲介される。シナプス小胞とシナプス前膜との膜融合装置は、SNARE複合体であると考えられている。しかし、SNARE複合体だけでは、1ミリ秒以内で完結するシナプス伝達の速さを説明することができない。本研究では、SNARE複合体の機能を修飾する因子として、コンプレキシンに着目した。コンプレキシンは、SNARE複合体の会合化を促進することが報告されているが、その詳細な機能は明らかとなっていない。 申請者らは、近年、コンプレキシンにシナプス小胞に存在し、Ca結合蛋白質であるシナプトタグミンが結合し、SNARE複合体へとシナプトタグミンを動員することを明らかとした。さらに、コンプレキシンのC末端がSNARE複合体と協力し、シナプトタグミンとコンプレキシンの結合を強化していることを見いだした。その原因として、コンプレキシンのC末端が、SNARE複合体の構造を変化させ、即ちSNARE複合体の会合化に影響を与え、シナプトタグミンとの親和性を高めている可能性を示唆した。これらのことから、コンプレキシンがその中央部分でSNARE複合体に結合するばかりでなく、その構造を変化させ、高親和性のシナプトタグミン受容体を形成し、神経伝達物質の放出に寄与していると考えられた。
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Research Products
(5 results)